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「とびひ」ってなあに?

2020/12/18

「とびひ」は、正しくは伝染性膿痂疹といいます。

黄色ブドウ球菌やレンサ球菌といった名前の細菌が原因でおこる皮膚の感染症のひとつです。
顔や手足にかゆみをともなう水ぶくれができ、それが簡単に破れてほかの場所やほかのこどもにつぎつぎに“飛び火”してどんどん広がっていくことからこう呼ばれています。
以前、この「とびひ」は、こどもに夏の間にしか見られませんでしたが、最近ではエアコンや温水プールの普及により、年中見られるようになりました。
また、少数ですが大人にも「とびひ」が見受けられるようになりました。
レンサ球菌が原因の場合には、熱がでることもあります。
飛び火のように広がるから、「とびひ」っていうんだね!

どうして「とびひ」になるの?

かいたり、さわったりしてバイキンがはいっちゃうんだ。

「とびひ」は、虫さされやあせも、かき傷、すり傷や湿疹などに黄色ブドウ球菌やレンサ球菌といった細菌が入りこんでおこります。
これらの細菌は、健康な皮膚には感染しませんが、傷ができていたりアトピー性皮膚炎があったりすると、皮膚の抵抗力が弱くなっているため感染してしまいます。

「とびひ」を見つけるポイントは?

夏、虫さされのあとのジュクジュクに気をつけて!

「とびひ」は、主に高温多湿になる5~6月から夏にかけて、皮膚の抵抗力の弱い0~6歳のこどもに多く見られます。
「虫さされのあとがいつまでもかゆく、ジュクジュクして、なんだかいろいろなところにうつって増えてきた」という症状がある場合には、この「とびひ」を疑ってください。

「とびひ」を治すには?

お薬が一番の近道なんだ。お医者さんにみてもらおう!

「とびひ」には抗生物質が効果的ですので、「とびひ」かな?と思ったら、すぐにお医者さんにみてもらいましょう。
ジュクジュクした部分(患部)は、消毒した後、抗生物質の入ったぬり薬をぬって、ガーゼで覆います。
お薬には、このぬり薬のほか、抗生物質の飲み薬も使います。
かくことによってほかの場所にうつるのを防ぐために、かゆみ止めの抗ヒスタミン剤が使われることもあります。

「とびひ」になってしまったら!

Q1.保育園や幼稚園、学校には行ってもいいの?

ほかのこどもにうつさないように、なるべくこども同士はふれあわないように気をつけましょう。
保育園や幼稚園、学校などの集団生活をさせる場所には、患部をガーゼで覆い、こどもが直接ふれないようにしましょう。
「とびひ」の範囲が広い場合は、休ませたほうがよいこともあります。

Q2.プールに入ってもいいの?

プール(水泳)は完全に治るまでは絶対に禁止しましょう。

Q3.お風呂に入ってもいいの?

お風呂は入ってもかまいませんが、完全に治るまでは、シャワーやかけ湯にとどめ、湯ぶねにはつからないほうがよいでしょう。
また、ほかのこどもと一緒に入るのは避けたほうがよいと思われますが、傷や湿疹などがなければ必要以上に神経質になることはないでしょう。

「とびひ」の手当について

ひっかかないようにしようね!

「とびひ」になるとかゆいので、こどもはさわったりひっかいたりしてしまいますが、ひっかくとほかの場所に“飛び火”しますので、ひっかかないように気をつけましょう。
また、鼻の中には「とびひ」の原因となる黄色ブドウ球菌がたくさんいますから、鼻をいじるのはやめさせましょう。

清潔第一!

皮膚はつねに清潔にするよう心がけましょう。
患部(ジュクジュクした部分、かさぶたになった部分)は、ゴシゴシこすらずに石けんをよく泡立てて手でやさしく洗い、あとはシャワーで十分流しましょう。洗った後は乾いたタオル*で軽く押さえるようにして水分を吸い取って薬をぬり、ほかの場所や人にうつさないようにガーゼなどで患部を広く覆います。衣類は、綿などの吸湿性のよいものを選び、膿などでよごれたらすぐに着替えさせましょう。
*タオルは、なるべくほかの家族と共用しないようにしましょう(洗濯は、一緒にしてもかまいません)。

「とびひ」予防の5つの心得

  1. 夏は、毎日お風呂に入るかシャワーを浴び、石けんを使ってよく洗浄し、あとはよく流しましょう。
  2. 湿疹・アトピー性皮膚炎の治療につとめましょう。
  3. 虫さされ、すり傷などは早めにきちんと治療しましょう。
  4. 爪は短く切り、外出後や遊んだ後は手をよく洗いましょう。
  5. 鼻をいじるのをやめましょう。

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